< 9月 第1〜2週の記録と大会前の飼育ポイント >
当歳画像:(9/9撮影) | |
飼育状況 (9/9撮影) | |
・いよいよ、観魚会秋季本大会まで、一ヶ月となりました。
今年は、カレンダーの関係で第二日曜が10/9となり、例年より大会を一週間早く迎える感じがします。 ・この一週間の早まりが、魚の仕上げにも大きく影響すると思います。
(魚の大きさは間に合っても、仕上がり途上の甘い魚では洗面器には乗れません。キリッとした、らんちゅうとしての
仕上がりが必要です) ・画像の最初の白勝更紗が、今年2005年度の「TOM:斗夢」と名付けました。
私は、白勝更紗が大好きです。毎年、画像のような柄を持ち、大会クラスに仕上がった魚に、 この名前をつけて戦います。 結果はどうあれ、今年の私の作出の中では、この魚に愛着を感じます。 私は小説が好きで(今は忙しく読む時間もありませんが)、特に印象に残った作品名を魚名に使うことが多く、 その中でも、宮本輝の「錦繍」は私の中では特に印象的な作品であり、東大関を頂いたときのみ、 魚名に「錦繍」を使わせて頂いております。今年も、この名前を使いたい気持ちでいっぱいです。しかし、 そんなに甘くないことは、十分に理解しております。・・・・でも・・・狙うは頂点です!!! ・魚の大きさも、大きいサイズで、12〜13センチを超えてきました。順調な仕上がりです。
・こんなに、狭い環境:飼育スペースでも、「らんちゅう」に仕上がります。
(私の挑戦は、ある意味で、このような環境下でも、健康体で、ハイレベルな現代らんちゅうを創作できることの
証明でもあります) |
当歳画像:(9/9撮影) | ||
[大会前の仕上げのポイント:当歳魚]
・まず、大会魚の前提として、魚をある程度大きく成長させることのできる飼育技術の大切さです。
・最近は、大会でも「大の部」と「小の部」に分けて行いますが、「小の部」で11センチ程度、「大の部」で12〜14センチの
大きさが必要と感じます。よく、豆粒ぐらいの大きさのらんちゅうを見て、小粋とおっしゃる方もおりますが、最低ラインの サイズは必ず必要です。 (特に日らんでは、サイズによる区分けは無く、大きさがないと戦えません。粋さと迫力、この両方が必要です)
(良い魚は、多少小ぶりでも、洗面器の泳ぎで、体をとても大きく見せるものです)
・現時点で、10センチ程度までにもって来ていることが必要だと感じます。(10/9の観魚会を目指した場合)
・また、早い時期に仔引きして、ただ魚の体を大きくすれば良いというわけでもありません。
当歳は当歳らしい大きさと雰囲気が必要です。 以前から記載させて頂いておりますが、秋の本大会時に、二歳のような大きさと仕上がりになり、「当歳サビ」のでた 魚では、駄目だと思います。 ・今朝の水温は、まだ25度もあります。セミも鳴いています。今週までは残暑が続きます。
しかし、夜風は涼しくなって、秋の虫の鳴き声も聞こえてきます。 この時期、日差しは傾き、ベランダ等の飼育でも、夏場よりも長い時間、かなりの強い日差しを受けます。
適宜、日除けが大切となります。 ・これから、水温が22〜23度に下がると、魚はさらに仕上がりを見せます。食欲が増してきます。
・9月4週までは、まだ飼い込みに専念します。
私は、朝、晩の粒餌、可能な限り冷凍の新鮮な赤虫を中心に仕上げていきます。 (私のテクニックは、少量の餌を多回数与えることです。早朝の出勤前から夜中まで続けます。
1時間間隔のときもあります) ・差し水も、まだ1回/3日程度(1/3取替)とします。その時に、必ず、バイオバクテリアABを投入していきます。
この飼い込みシーズン、バクテリアの作用により魚の内臓機能の向上で、色、大きさも無理なく仕上がってきます。
(よく、色上げのために、強い色揚げ飼料を多く与える方がおりますが、どぎつい色となること、黄頭もオレンジ色と
なってしまうこと。頭が固くなってしまうといった影響も多く連絡を受けます) ・溶存酸素も豊富にします。
溶存酸素発生装置Anakasのミクロン単位の泡とバイオバクテリアAnakasの力によるとこも多大です。 ・飼育のセオリーですが、尾の強めの魚は、水深を浅くとり泳がせます。また、尾の弱めの魚は水深を深くします。
・また、洗面器の中で泳ぐ練習も必要です。たまに、洗面器にあげて、暴れることなく泳ぐトレーニングが必要です。
(審査は、一瞬できまります。その時に、上手に泳がなければ良い点は出ません)
・9月5週〜大会当日までは、青水+バイオバクテリア水の中で最終仕上げに入ります。
粒餌はきり、青水とバクテリア水の有機物、そして、冷凍赤虫により飼育していきます。 ・水量が多い場合は、水温変化もゆっくりのため、ヒーター等は必要ありませんが、私達のような小容器の場合は、
最低温度を20度〜大会当日の水温である16〜18度まで人為的に調整しゆっくりと下げていきます。 (当日、飼育水温と大会会場の水温差があると魚は泳ぎません。このようなミスで、大会当日の審査で泣いた方もいると
多く聞かれます) ・観魚会まで一ヶ月、日らんまで二ヶ月、出来る限りのことはして、最高のコンディションで望んでいきたいと思います。
|
第3週:飼育状況 (9/17撮影) | |||
・バイオ飼育記録の更新も忙しさに甘んじて、おろそかになってしまっております。
本当にすみません。今回は画像のご紹介程度とさせてください。順調に仕上がっております。
・「らんちゅうプラネット」さん、新たにホームページを立ち上げられた「ぷりちぃらんchu」「らんちゅう館」
「ラッセ♪ランチュウ」さんのパワーに圧倒されております。 しかし、新鮮なホームページは、古めかしいらんちゅう界に、新風を吹き込んでくれます。 オタクの世界ではない、常識を踏まえ、さらに各々のカラーのあるホームページに、私は魅力を感じます。
・皆さん、いろいろな環境、そして飼育時間の中で、真剣に純粋に「らんちゅう飼育」にチャレンジし楽しまれております。
私も、初心を忘れず、常に前を見て、精一杯楽しく、皆さんと一緒に頑張りたいと思います。
・いよいよ、大会シーズン本番を迎えます。血のバックグランドと科学的な飼育の工夫により、チャレンジしてまいります。
・結果は恐れず、頂点を目指します。
|
第4週:飼育状況 (9/22撮影) | |||
・不規則な給餌となっておりますが、らんちゅう達は、健康に成長しています。
(少量の粒餌と新鮮な冷凍赤虫を中心に究極の仕上げをしております)
(バイオバクテリアAnakasと溶存酸素発生装置ANAKASの威力にも頼ります)
・一つ難しいのは、限られた飼育舟の中には、これから、さらに腹を付けたい魚、少し絞った飼育をしたい魚が
混在しています。舟数が多くとれる方が羨ましいかぎりです。 私も、この時期から、種と大会用の魚とを分けて、この体形の違う魚を大会当日にピタリと合わせ、 大会用のキリットした体形にするための飼育に心がけます。 ・魚は、一匹一匹、それぞれ違います。体形を見極めた給餌と水換えを行います。
・過食による体調不良からの病気の発生にも注意が必要です。極端に人為的な調整をしなくても、
魚は自然と冬に備えて幅が出て脂肪も乗り、粋で迫力ある体へと成長していくようにも感じます。
|
バイオバクテリアAnakas(アナカス)・溶存酸素発生装置Anakasの「力」
遅生まれ:6月中旬孵化当歳 60×80センチトロ舟、密飼いでも こんなに成長!!!
|
6月中旬孵化当歳の飼育状況 (10/1撮影) |
・観魚会本大会まで、一週間となりました。大会に出す魚は、複数の舟に分けて最後の仕上げに入っています。
複数の舟に分けるのは、病気発生等の危険回避からの対応です。前日、当日になって体調を崩す場合があります。
舟を分けて、どのような状況になっても、確実に何匹かは、目標とした大会へ出せるように注意をはらいます。
・仕上げの基本は、ここまでくると、やはり、飼育舟についていられるときは、質の良い冷凍赤虫を少量、
多回数与えて、体を四角く腹を出さず幅を付け、そして魚体を柔らかくしていくことだと思います。 (赤虫には、そのような効果を感じます) ・この最後の一週間が、一番、神経を使います。特に、雌雄は分けておりません。
当歳でも、大人の体に近づき、メスはすでに腹に卵を持ち、オスはメスを追い、腹を軽く押すと精子も出ます。
このような状況でさらに新水を多くしてあおると、追いにより、尾を切ってしまったり、鱗を落とすこともあります。 常に、魚の状態を確認しいくことが大切です。 ・今回は、大会魚の画像等は控えさせて頂きます。大会後の結果は、即、掲載いたします。
結果の良し悪しにかかわらずお知らせいたします。 (今年、メインは、日らん11/3です。観魚会10/9で、まず、全体のレベルの確認に入ります) ・今回の飼育記録では、少し、大会前の一息、バイオバクテリアAnakas(アナカス)・溶存酸素発生装置
Anakasの「力」から繰り出される遅生まれの稚魚の成長をご紹介させて頂きます。 ・画像の舟は、ベランダに置いた、60×80センチのセメント用のトロ舟の中での密飼い状況です。
・各舟に約50匹が入っております。(計100程度)
・6/9産卵、中旬に孵化してから、ずっと、このスペースの中での飼育でした。
途中で、お譲りしたりして100匹程度が残っております。 ・体長は、約7センチ程度です。もっと広げて、薄飼いにしていれば、10センチは軽く超えております。
(お譲りした方は軽く10センチを超えています) ・6月上旬孵化の仔は、秋の本大会に容易に間に合います。昨年も、大阪の方で、6月の仔で大きな大会で、
西大関に入賞されています。(当然、魚の大きさから、小の部です) ・私は、この腹にこだわり、産卵が遅れたものの、大会を意識せず、来年を見据えて焦らず、
バイオバクテリア飼育水の中で手もかけず飼育してきました。 ・しかし、思いのほか大きく、「らんちゅう」らしく仕上がっています。このような飼育スペース、飼育水量の中で、
「らんちゅう」らしい姿にできるのも、バイオバクテリアAnakas(アナカス)の水質浄化・機能活性化の効果、 さらには免疫力の高まりにより、病気になりにくいことが起因していると推測します。 ・「らんちゅう=魚」の飼育で、溶存酸素量が大切なキーワードなります。
飼育スペース・水量よりも、この溶存酸素量を確保できれば、魚は大きくすることが可能です。 そして、この溶存酸素の十分な確保がバクテリアをさらに活性化し、相乗効果により、想像を超えた健康体の成長へ 繋がります。
・これから、次第に匹数を減らします。(大会後に舟の配分を整理します)この60×80センチのセメント用のトロ舟で
20匹にすると、体長は、すぐに12センチまでもっていくことができます。 ・狭い環境、小さな飼育舟でと、けして諦めないでで頂きたいと思います。
・この腹から、2歳には、大関が出るかもしれません。
・期待は膨らみます。また、このような、私の「時差式飼育方法」は、順次、大会魚を作り出せると同時に、
つぎつぎに育てる楽しみが継続されて、らんちゅう飼育に厭きることがなくなります。 ・また、これから、秋・冬と水温低下により、魚の成長も落ちますが、バクテリア飼育の場合、室内でも、
病気になりにくい状態で飼育水温の維持ができ冬の間に大きくしてしまいます。 ・冬眠させなくても、来春種としても使えます。これは、明け2歳の若い力なのかもしれませんが。
|