< 11月第4週〜12月第1週の飼育状況:少し遅れて冬眠入り(12/4) > 

当歳:大会使用魚達も元気に成長(12/2撮影)

・大会使用魚、種魚、二歳へ向けて飼い込み中の魚も全て元気です。
 皆、迫力を増し、色鮮やかに仕上がってきました。
 (バイオバクテリアAnakas:アナカスの水質浄化と機能強化、さらには免疫力の向上に
  よるものだと実感しています)

・東京では、12月に入り、朝の水温は7〜8度、昼間は、12〜13度となってきました。
 昨年よりも、ゆるやかに冬を迎えているようです。

・予定では、11/下旬〜冬眠に入れる予定でしたが、所用により12月始めからの冬眠入れと
 なりました。(1月の中旬まで冬眠させる予定です)

当歳:二歳大会へ向けて期待(12/2撮影)

・私の場合、来春の種の主体は、明け二歳魚です。明け二歳の方が産卵期の調整が容易だからです。
 これまでの経験でも、三歳〜四歳魚の産卵は、遅れぎみになるように感じています。
 飼育スペースと飼育時間の限られた中では、少し早めの3/10前後から産卵を予定した方が、
 秋まで飼育期間にゆとりが持てます。

・画像のとおり、12/1〜12/2にかけて、種魚を整理し、各冬眠舟に10〜15匹程度を放匹しました。
 両日暖かく、15〜18度設定していたサーモヒーターを外しました。

・飼育水の状態は、ご覧のとおりの青水です。水深は15cmに調整してあります。
 セメント舟による冬眠なので、飼育水量を確保し、水温の変化をやわらげるため水深を2cm深くしました。

・今後、気温の低下とともに、最低水温は2〜3度となる見込みです。
 飼育舟の上には、ファイロンの波板で覆い常に保温します。

・冬場は、思った以上に乾燥が進むので、水位の確認が必要です。差し水にて対応していきます。
 また、鳥獣被害も多く発生します。金網等の覆いは必要です。

・冬眠中でも、水温が7〜8度を超えている場合は、少量の冷凍赤虫を与えます。
 (昔から10度以下で魚は冬眠に入りると言われています)

当歳魚の冬眠舟の画像(12/1〜2撮影)

<冬場の飼い込みについて>

・来春の大会等へ向けて、冬場に水温を上げて餌を与え、飼い込む場合があります。
 魚達も季節を知っているため、春から秋へかけての成長は望めませんが、
 1〜2cm程度大きくすることは可能です。

・この場合、屋外にてサーモとヒーターを使い、温度を上昇させ22〜23度へもっていっても
 病気の発症は少ないようですが、室内飼育の場合は15度を越えると、飼育舟水面の蒸れ等の
 要因にて病原菌が活動し、魚を落としてしまうケースが多々あります。環境にあった飼育水温の
 調整が必要です。

冬景色のご紹介(12/3撮影)

< 12月第2週の飼育状況 : 冬眠時の飼育方法(12/13) >

◎冬眠から一週間が経過、魚達の状態も良好です。

冬眠魚の状態画像(12/13撮影)

 ・12月も中旬を迎えようとしています。冬眠に入れて2週間弱が
   経過しました。(私の場合、冬眠期間は一ヶ月半もあれば十分
   と考えております)

 ・水温は、毎日変化があるものの、今朝で5度、昼間は、ファイロン
   の覆いと、暖かい日差しにより、10度もありました。

 ・冬眠期間中は、「たる木」等で隙間は作っておりません。
   ファイロンの浪板状態からの隙間換気としています。
   ファイロンの浪板は、らんちゅう飼育では、一年を通じて欠かす
   ことが出来ません。夏場は遮光、冬場は保温に大活躍です。
 
 ・バクテリア飼育水の中での冬眠では、5〜6度程度でも、冷凍赤虫
   をしっかり食べます。(食べているから冬眠していないわけでは
   ありません)

冬眠中の飼育舟の画像(12/13撮影)

 ・バクテリア飼育水による冬眠の効果は、私自身の飼育においても、
   屋外の青水状態、透明度の高い状態、室内での茶褐色や透明の
   飼育水の中でも効果があることを確認しています。

 ・雌魚の卵の熟成度、雄魚の鮮明な色上がりとシャープなボディー
   により精子の出も良くなります。

 ・バクテリアは、2〜3度になると働いています。酵素の泡を確認できます。

 ・バクテリアの投入量は、冬場は5日間隔程度の投入としています。

 ・これから、一ヶ月間は、この状態で冬眠です。
   この冬眠中も、魚の状態は常に観察します。
   冬眠状態で、魚が底に沈み、静かに泳いでいれば良い状態です。
   しかし、魚が浮かび、背焼け等をしている場合は、
   なんらかの原因により、魚が病気になっています。
   早期の治療が必要です。

 ・上手な冬眠により、楽な産卵を迎えることが出来ます。
 
 ・当歳魚の冬眠は、最低温度を2〜3度程度に確保した方が良いと
   思います。厳寒地の方は飼育環境に応じて、ヒーターやサーも
   により調整する必要があると思います。

 ・次回は、冬眠から起こす場合の飼育方法をご紹介させて頂きたいと思います。 



< 12月第3週〜最終週の飼育状況:2006年を振り返って(12/30) >

 2007年のスケジュール:冬眠からの目覚め、そして産卵計画 >

・2006年、今年もご声援有り難うございました。心より感謝いたします。
 「バイオ飼育記録」も、ちょうどbS3(TOM43にあわせて)により節目とさせて頂きます。
 
2007年も引き続きよろしくお願い申し上げます。
 今後も「限られた飼育環境」「限られた飼育時間」の中で、血の確立と飼育の工夫
 (バイオバクテリアAnakas:アナカス等)により「現代的ならんちゅう創作」に精一杯、
 楽しく頑張ってまいります。

桜の木も落葉し、春に備えているようです

・毎年、年末を迎えると、一年間の経過スピードに驚きます。
 春先に産まれた稚魚達は、たった9ヶ月あまりで、
 立派な「らんちゅうの容姿」へと変貌し、きたる産卵準備に入ります。

・本当に「らんちゅう飼育」にはオフがないと感じております。
 すぐに、年は明け、魚達を順番に冬眠から起こして、2007年の
 産卵がスタートします。


・現在、ほぼ全ての魚達は冬眠に入り、遅産まれの仔達の一部を15度
 で飼育して楽しんでおります。

・今年を振り返ると、私自身としましては、大変充実した年だったと満足しております。

・バイオ飼育記録に、理想とする容姿に近づけた「らんちゅう」画像を掲載できたことです。
 全ての魚が傷無しではありませんが、特徴ある魚を平均的に創作出来た喜びがございます。
 (個々人、魚の好みは異なりますが、私なりには満足しております)

・また、当初の目的でもある、メジャーな大会で活躍できる魚創作がございました。
 各大会等で、ご評価して頂いたことは大変嬉しく感じており
ます。
 また、皆様から、私達の系統魚の活躍報告をたくさん頂け、
なによりも嬉しく
 感謝の気持ちでいっぱいです。

 (血とバイオバクテリアによる飼育効果はあったと感じます)
 (セメント舟でも、たたき池で飼育された魚達と同等に戦うことができたように思います)
 (類似のバクテリアも多々ございますが、私達が開発したバイオバクテリアAnkas
  :アナカスの力が、前述のような結果(飼育トレンド)からも証明できたと思っております)


・来年は、大会等をあまり意識せず、自分が目標とする「現代的らんちゅう」
 (中寸で、目先、目幅、筒、尾形が良く、色気と迫力を兼ね備えた)
 尾だけではなく、頭〜胴〜腹形〜尾にかけてトータルバランスのとれた魚の創作に、
 さらに努力していきたいと思います。


・そして、「よこいち様」にも本バクテリア、溶存酸素発生装置Anakasの効果を認められ
 販売して頂け、淡水魚、海水魚、養魚場への展開が図れ、感謝の気持ちと公的に皆様に認めて
 頂けた嬉しさでいっぱいでございます。

飼育状況と冬眠中の魚達の状態確認です(12/17〜27撮影)

・暖冬が続いています。年末には台風なみの低気圧による雨と風に驚きました。
 長期予報では2月まで「暖冬」とのことです。

 太平洋岸では暖冬のほうが雪は多く、雪の重みによる飼育舟への被害も発生します。
 覆いの骨組の強化が必要となります。


・やっと冬本来の寒さがやってきました。
 朝の飼育舟の水温も8度程度まで
下がって来ました。(12/29の早朝)

・薄い青水のバクテリア飼育水の中で、とても調子良く冬眠しています。
 メスの腹は熟成し柔らかく、オスの前ヒレには追いほしも確認できます。
 ファイロンの覆いだけで、ヒーター等は外しています。

4/中旬孵化の仔(12/17〜27撮影)

4/下旬孵化の仔(12/17〜27撮影)

・4/下旬孵化の仔を、11月初旬より、バイオ飼育水18度にて
 飼い込んで来ました。(限られたスペースより優先順位を決めた飼育)
 画像(親画像との比較からも)のように、まだ、仕上がりは甘いですが、
 親からの特徴(体形や柄等)が、しっかりと継承されています。
 やはり同系統の親を使っても4〜5タイプぐらいの仔が出てくるように感じます。

・12月中旬からヒーターを外して、遅生まれでも大きいクラスは冬眠です。
 小ぶりな仔は、15度程度にて飼い込んで、楽しんでいきたいと思います。

< 2007年の産卵予定(概略)です:ご参考 >

・3/末〜4/中旬孵化の仔達を12月初めに冬眠に入れました。
 そして、4/下旬孵化の仔達を12月中旬に冬眠に入れました。


冬眠期間は、皆様、考え方の違いがありますが、
 私の場合は1ヶ月〜1ヵ月半で十分と考えています。

 (オスの場合は冬眠させなくても、精子を出して仔引きに使えます)

・HPで少し早く産卵状況をご紹介させて頂くため、1月中旬〜下旬より順次、
 冬眠から起こしていきたいと思います。


・1月、常温飼育の場合、水温は地域により異なりますが、昼間の暖かい時間帯
 でも10度ぐらいだと思います(覆いをした状態)。

 (市販されている多くのサーモヒーターは、15〜20度からの設定仕様のものが
  多く、一桁温度からの温度調整できるものは高価です)


・私は、暖かい日を狙って安価な15度から設定できるサーモヒーターをセットします。
 飼育舟の水量は多く、ゆっくり水温は上昇していきます。
 翌日には、飼育水温は15度となります。

 (この程度の温度変化は魚の体調には影響しないように感じています)

・この15度で2週間程度飼育していきます。冷凍赤虫と良質の粒餌を適量与えます。
 粒餌は可能な範囲で湿らせて消化しやすいようにして与えると良いと思います。


・この段階で、明け二歳でも、次第に雌雄の確認が可能になります。
 メス舟とオス舟に分けてください。

・2月の初旬より、飼育水温を18度に設定し1週間〜10日、そして、20度へと
 飼育水温を上昇させていきます。


・2月中旬、20〜23度にして、熟成したメスと、しっかり追えるオスを産卵舟で
 あわせて、試し取りの気持ちで挑戦していきます。

・そして、3/10前後から本格的に、雌雄を厳選して産卵を継続させていきます。

・本来、自然に冬眠からお越し産卵させるならば、4/中旬くらいからが産卵時期です。
 ヒーター等を使わなくても産卵可能となります。


・2〜3月に産卵させるのは人間の勝手です。魚へは、それなりの負担がかかると思います。
 常に種魚の体調を観察する必要があります。


・ヒーターの使用により想像以上に電気代がかかります。
 私は、60×90(約80リットル)のセメント舟を産卵舟として使用しています。


・前述の工程で、常に「バイオバクテリア水」を活用していきます。

 今年の飼育経過からも一年を通してバクテリアを有効的に活用でき、いかに飼育舟の
 中を善玉菌で優先種としておくことが大切であるかを実感しています。

  (バイオバクテリアAnakasによる飼育はとても「楽」です)


・魚は季節の移り変わりを知っています。
 早い時期の産卵は魚の体調を一番に考え無理せず、優しく接してあげたいと思います。