< 3月第4週始めの飼育状況:2/末〜孵化魚は青仔へ!大満足な産卵:人口受精! (3/22) >

  ・3/22(日):日本列島は春の嵐です。
   強烈な低気圧の接近は、「桜の開花」、「魚達の産卵」を促します。
  
  ・早朝、4時前から産卵が始まりました。
   2舟に産卵仕掛中。真っ暗な中で種雌雄が追いあっています。

(5匹のメスが産卵 : 3/22早朝撮影)

  ・昨晩、雌雄が魚巣に集まっていて産卵の予兆を感じました。
 
  ・ドンブリ5個に、白ワセリンを塗布し、リンゲル液を注いで
   翌朝の人工授精に備えました。
 
  ・3/末、雌雄ともに体調は抜群、「今春はじめての完璧な人工授精」が出来ました。
 
  ・卵の色艶(早朝、暗く画像ではよくわかりませんが)、精子も濃く糸状です。
    
  ・5腹、少なくとも12000個以上の受精卵を確保できたと思います。

(3/22:産卵@の組み合わせ雌雄:人口受精
上段がメス親、2〜3段の4匹がオス親)

(3/22:産卵Aの組み合わせ雌雄:人口受精
上段がメス親、2〜3段の4匹がオス親)

(3/22:産卵Bの組み合わせ雌雄:人口受精
上段がメス親、2〜3段の4匹がオス親)

(3/22:産卵Cの組み合わせ雌雄:人口受精
上段がメス親、2〜3段の4匹がオス親)

(3/22:産卵Dの組み合わせ雌雄:人口受精
上段がメス親、2〜3段の4匹がオス親)

  ・明日の夕刻には、受精の状況を確認できます。
 
 
  ・本日は、天候が悪く、青仔の画像撮影が困難でした。
   近日、針仔→青仔へと成長中の稚魚をご紹介させて頂きます。

< 3月第4週の飼育状況:3/22産卵:人口受精大成功!2/末〜孵化魚は青仔へ! (3/23) >

  ・本日、夕刻に受精状況を確認いたしました。ほぼ100%の受精です。
    
  ・熟成した卵と腹数、しっかりした精子の出方の中での人口受精!
   完璧な人口受精の成功で、スッキリまたホットしました。

(3/22孵化の受精卵 : 3/23夕刻撮影)

 <TOM様> 人口受精について、ご質問を頂きました。
 
  Q: いつも楽しみに拝見しております。
    本日の飼育日記を読ませてもらい、ちょと不思議に思いメールさせて頂きました。
    人口受精だと、一匹の雄を、一日のうちに5回も使用出来るのでしょうか。
    お教え下さい。

  A:ドンブリ等の容器の内側に白ワセリンを塗布した中に、リンゲル液を注ぎ、
    その中で、卵と精子を受精させる人口受精の方法ですと、
    一滴の精子で、ほぼ100%の卵が受精します。
    これは、メスの腹の中の卵に直接、精子を注ぐのと同じ原理です。
    水の中の不純物等の抵抗がないため、一滴の精子(何億)で完全受精が容易です。
    この時期のオスは、一滴以上、洗面器が白くなるほどの精子を出します。
    メス5匹の卵を別々のドンブリに絞り、その中につけたいオスの精子を順次絞れば可能です。

2/下旬〜産卵した稚魚達 : 3/23早朝撮影

  ・2/下旬〜産卵した稚魚達も順調に成長しています。
   各腹の仔達は、いつのまにか、針仔→青仔へと大きくなってきました。
 
  ・今日も風が強く、洗面器にすくっての撮影はできませんでした。
 
  ・舟の中で、さかんにブラインを追っています。 

< 3月第4週の飼育状況:3/22産卵→3/26孵化完了:しっかりした針仔の誕生! (3/26) >

(3/22孵化→3/26孵化完了 : 3/26早朝撮影)

  ・3/22に産卵した受精卵は、3/25〜孵化が始まり、3/26孵化が完了しました。
 
  ・各腹(5腹とも)、2000〜3000匹は孵化しています。しっかりした針仔の誕生です。
 
  ・各飼育舟は、針仔で黒くなっています。人口受精率、ほぼ100%、大変満足しています。
 
  ・前掲の受精卵画像では、「だま」になっているところがありますが、
   人口受精の場合は、全ての卵が受精卵のためカビの発生もなく、全ての卵が孵化します。
 
  ・また、バクテリア水の中のため、浄化力により、カビ等の発生も抑制できています。
 
  ・全て、順調に進んでいます。毎年のことですが、粛々と進んでいることに意味があります。
   限られた飼育環境、限られた飼育時間の中でも、容易にらんちゅう飼育ができるのも、
   バイオバクテリアAnakas:アナカスのなせる技だと思います。

(3/5産卵→3/9孵化した稚魚達 : 3/26早朝撮影

  ・3月上旬孵化の稚魚も、順調に成長し、太く大きさも揃い、尾の開きも良い感じです。
   今日は、天気もよく、洗面器で撮影してみました。健康な体色です。

(近所の花々:菜の花、冬しらず:3/26早朝撮影)
 
 ・冬に逆戻りのような天気です。関東でも今朝、雪が降ったようです。
  さくらの開花も、ゆっくりと、ゆっくりと・・・   
 
 ・菜の花、冬しらずの花・・・冬と春が混在する時期、確実に季節は進んでいきます。
  季節の移りかわりを体感して、稚魚達の成長スピードも上がります。

< 4月第1週の飼育状況:3/上旬孵化魚は青仔→黒仔へ、3/26孵化稚魚も順調に成長! (4/3)

(ベランダ越しの桜も開花 : 4/3撮影)

  ・4/3、私の誕生日です。TOM43の43は、ここからきております。
   (TOMは、愛犬のラブラドールの名前です)
 
  ・昨日までの寒さから一転、とても暖かく、初夏のようでした。
 
  ・ベランダ越しの桜も、膨らんでいた蕾がやっと開き、今日か明日には満開でしょうか。
 
  ・稚魚達でベランダの飼育舟はあふれています。
   皆、バクテリア飼育水の中で健康体に、すくすく成長しています。

(3/上旬孵化稚魚達 : 4/3撮影

  ・青仔から、黒仔へと成長してきました。
    なかなか選別する時間がなく、まだ匹数が多く、密飼いとなっています。
 
  ・現在、飼育水温は20〜22度。水深は7〜7.5センチです。
 
  ・朝と晩にブラインを与えています。可能な範囲、その合間には冷凍赤虫も与えます。
   密飼いですが、冷凍赤虫を食べれる大きさまで順調に成長しています。
 
  ・バイオバクテリアAnakas:アナカスは、4〜5日に一度程度の投入です。
   善玉菌が優先種となった飼育水は、稚魚に快適です。
   無菌状態での飼育ではありません。飼育水には、自然界と同様に悪玉菌もいます。
   しかし、バイオバクテリアの善玉菌が優先となり、繁殖できません。
   稚魚は、バクテリアの浄化、機能活性化、免疫力の強化により健康体に成長します。
  
  ・一週間に一度、半分程度の飼育水の差し替えを行っています。

(3/26孵化の5腹の稚魚達 : 4/3撮影

  ・3/末孵化の針仔もブラインを追って、順調に成長しています。
 
  ・この5腹は、特にまとまりがあり、孵化数が多く、体色体形とも良い状況です。
 
  ・もう、尾先に、しゃもじ形の尾が開いてきました。
 
  *今春、「なかなかメスが卵を持ちません」とか「オスの精子が少なくて」等のメールを
   頂くことが多いように感じます。
   是非、バクテリア飼育をお試しくださいませ。
   メスは熟成し卵持ちがよく、オスの追いも良好で精子もしっかり出してくれます。
   これからが、自然に順応した産卵シーズンです。
   慌てず、マイペースの産卵をお勧めいたします。

< 4月第2週〜3週始の飼育状況:稚魚達の成長スピードの速さに「あおられて」! (4/12) >

(ベランダ越しの桜も満開 : 4/7撮影)

 ・乾燥した晴天が続いています。暖かいというより暑い日が多く、初夏のようです。
 
  ・ベランダ越しの桜も、4/7に満開となり、今は、もう葉桜となっています。

(3/上旬孵化稚魚達 : 4/12撮影

  ・3/上旬の最初の孵化仔達は黒仔に成長しています。
   最初の腹は、なんとか選別も終えました。選別後にいっきに大きくなります。
 
  ・真夏のような暑さです。飼育舟のファイロンは、保温よりも遮光の役目です。
 
  ・飼育舟が暑さで蒸れないように、通気のため、覆いと隙間を調整しています。
 
  ・飼育舟の水面は、常時、風通し、よくすることが大切だと思います。
   病気予防になります。

(3/上旬孵化稚魚達 : 4/12撮影

  ・次の腹の仔達も、青仔から黒仔へと成長してきました。
   なかなか選別する時間がなく、まだ放匹数が多く、密飼いとなっています。
   今週から、本格的な選別に入りたいと思います。
   また、選別後は、大きさも揃えて飼育していきたいと思います。
  
  ・稚魚達の成長スピードの速さに、完全に「あおられて」います。 
 
  ・現在、水深は7〜7.5センチです。稚魚は浅めの飼育がポイントです。
 
  ・朝と晩にブラインを与えています。可能な範囲、その合間には冷凍赤虫も与えます。
   
  ・バイオバクテリアAnakas:アナカスは、4〜5日に1度程度の投入です。
  
  ・まだまだ放匹数が多く、また、想像以上の気温の上昇に配慮して、
   1週間に1〜2度、半分程度(飼育水)の差し替えを行っています。

(3/26孵化の5腹の稚魚達も成長 : 4/12撮影

  ・3/末孵化の針仔もブラインを追って、順調に成長しています。
   もうすぐ青仔・・・にまで成長してきます。腹はブラインで赤く輝いています。
   皆、大きさも揃って、バクテリア飼育水の中で健康体です。
 
  ・3/22(同日に5腹)の完全な人口受精、
   そして、99%以上の孵化と針仔は軽く10000匹を超えていました。
   各腹をバランスよく知人にお譲りして、過密飼育は回避します。
 
  ・ちょうど4/上旬の大潮です。しかし、今春の産卵は終了させました。
   飼育スペースには限りがあります。欲張らず無理をしないことが大切です。 

< 4月第3週〜4週始の飼育状況:各腹とも順調に成長!選別の時期です! (4/20) >

(飼育ベランダ : 4/19撮影)

  ・ベランダ越しの桜の木も、緑の葉で覆われてきました。
   まるでGWを過ぎた頃、5月中旬の陽気が続いています。

(3/上〜中旬孵化稚魚達 : 4/19撮影

  ・休日は、各腹の選別におわれます。
   稚魚の成長スピードは凄く、なかなか追いつきませんが、
   バクテリア飼育ですと、浄化力により、水質維持が容易で、
   無理のない、魚の成長ではなく、人間の予定にあわせた選別が可能となります。
 
  ・水深は7.5センチです。(稚魚は浅めの飼育がポイントです)
 
  ・冷凍赤虫が主体となり、夜間はブラインを与えています。
   照明等は使用しません。暗い中でも魚達は活動しています。
 
  *この時期に粒餌は与えません。生餌にて飼育していきます。
    色変わり後から、冷凍赤虫と粒餌の併用となります。
   
  ・バイオバクテリアAnakas:アナカスは、4〜5日に1度程度の投入です。

(3/26孵化の5腹の稚魚達も成長:4/19撮影

  ・凄い匹数です。舟を広げながら飼育していきます。
 
  ・まだ、尾開きが完全ではなく、選別にはもう少し時間が必要です。
   腹によって、また飼育舟の状態や水温等により、尾開きのスピードが異なります。
   焦って選別すると失敗することが多々あります。
 
  *選別で残れなかった稚魚達は。今年も近所の小学校のビオトープで子供達が
    大切に飼育してくれることになりました。 
 
  ・ベランダの飼育舟には限界があります。
   前腹も含め、今週には自宅のバルコニーに送り込み、
   2009年のTAKUYAの飼育がスタートする予定です。

[参考:選別方法の目安(毎年掲載)]


・この時期の選別は、上見で尾の状態を基本に選別します。
  (「ジャミッコ」と呼ばれる、未熟で完全に体の曲がった魚やフナ尾の魚は当然はねます)
 
@からBまでの尾形の魚を残します。
 
・この時期で@の尾形の魚は、飼育していくと次第に尾の張りが強くなり過ぎることがあります。
 (この場合は、若干水深を深くとってあげると、このままの良い状態の尾を維持できます)
 
Aの尾形の魚が、この時期としては一番良い状態と考えます。
 稚魚の背は、まだ出来上がっていません。
 これから、「背」や「とまり」が決まってくると尾は前へ出てきて、ちょうど良い尾形が形成されます。
 
Bの尾形は、逃げていますが、系統によりこれから開いてくる可能性を秘めています。
 ここまでの尾方の魚を残します。
 
・また、Cの画像は、絵が下手で恐縮ですが、この時期に背を見て選別する必要はないということです。
 これから、稚魚の背が弧を描くように仕上がってきます。その時点で、凹部分は埋まってきます。
 この時期で横から背を見ての選別は不用と考えています。
 
 
◎お恥ずかしいですが、以前、下記のような図式の選別方法も記載いたしました。
  参考程度にご覧くださいませ。

「選別時の参考図」によるご説明


 最初の選別では、上図のbPのように体がまっすぐな魚を残します。
  系統により尾の開きが遅く、一ヵ月半もかかるものもあるので、
  尾の開きを厳しくとらないことが大切です。

 ・bQのように特別小さい魚、
  bRのようにフナ尾の魚、
  bSのように体が曲がったり尾の付けが曲がった魚、
  bTのように、目先が無い魚や片目の魚、
  また、尾が開き過ぎて泳げない魚は、はねます。

  最初の選別で、どの程度残るかで、その腹が評価できます。
  (バクテリア飼育では選別を遅らせる事が出来るので、
  私は一ヶ月から一ヶ月半位に最初の選別を行います。
  しかし、たまにボールで救って、フナ尾の魚は餌が無駄になるので
  早めにはねます)

 ・2回目の選別は二ヶ月位で行います。
  尾はbUの感じの魚を残します。
  尾が「おわん」のような曲線を持つ魚を残します。
  bVは尾がすぼけていて、茶わんをひっくり返したような尾です。

 ・また、bWは「さし尾」です。
  魚を断面から見ると尾付けの部分に膜がはったように見えます。
  とかく、「さし尾」の魚は尾形が良いのですが、フナへの先祖帰りで、
  ゆくゆく頭が出ない魚になると言われています。

 ・bXは腰高の魚で、この時期は背の浅い魚を残すべきです。
  成長とともにどんどん腰が高くなっていきます。
  bP0は頭の後ろが高い魚です。
  bP1は、尾に摘みのある魚です。このよな魚も早めにはねます。

 ・画家の吉岡先生が、毎年、上述の「選別概要の絵」をご覧になり、
  爆笑してくださいます。笑うことは健康に繋がります。
  来年からは吉岡先生に書いて頂きたいと思っております。
  「でも、ポイントは分かりやすくて良いよ」とは言って頂けます。

< 4月第5週の飼育状況:初夏の陽気!黒仔達の群れに感動! (4/29) >

(黒仔達の画像 : 4/29撮影)

  ・初夏のような陽気となりました。GW期間中は天候も安定するようです。
   新緑に包まれ、気持ちのよい風が飼育舟に流れます。

(飼育状況と選別 : 4/29撮影

  ・日差しが強く、飼育水の状態は、常に注意して観察します。
   青水の進みが速いときには、差し換え頻度をあげてください。
   全換えは行いません。(3〜5割り程度の差し替え)
 
  ・空いた時間は、選別、選別・・・・・魚達の成長スピードに追われます。

(黒仔達の画像 : 4/29撮影)


         2009年バイオ飼育記録 bR