< 2月第1週の飼育状況:種魚達は順調に冬眠から目覚めます。メスの抱卵、オスの追い星の状態も良好 ! (2/2) >

(ベランダ/バルコニーの飼育場)

 ・2月に入りました。30年ぶりの記録的な厳しい寒さが日本列島を覆っています。
  各地での豪雪、被害もでています。雪害対策に万全をきしていただきたいと思います。
 
 ・太平洋岸は、乾燥した厳しい寒さです。東京の最高気温は5〜6度です。
  今日と明日が寒さの底との予報もでています。しばらくは寒さは続きそうです。
 
 ・種魚達の体調は万全です。(東京バルコニー、自宅デッキ、飼育・研究用大型ハウスともに)
  ここ2〜3日、あまりにも寒く、保温のために覆ったファイロンを外しての撮影は控えました。
  近日中に、バクテリア飼育水の中で冬眠から起きた魚達をご紹介いたします。

[ 2012年:種候補の一部のご紹介 ]

 ・種親の血統を重視し、「現代らんちゅう:前方への龍頭等」としての特徴を備えた魚、
  頭骨、全体の骨格、筒の太さ、尾形、鱗揃いの良い魚を選抜しました。

オス種魚 メス種魚

 
 ・現在の、種魚達の飼育状況です。
 
  飼育水温は、18度まで上昇させてきました。
 
  給餌は、朝7時:バクテリア水を浸した粒餌をたっぷり与え、3〜4時間の間隔で冷凍赤虫を夕刻まで与えます。
 
  *生物の体内免疫力を上げること、さらに各種のホルモン分泌(成長ホルモンや性ホルモン)の良化・最適化には、
   腸内を健全にして、善玉菌で優先にすることが一番大切です。
   これは人間にも言えることです。インフルエンザ等のウィルスからの感染予防として、腸内菌を整え強化することが
   効果的です。
   ですから、私は、バイオバクテリアAnakas:アナカスを沸かし、そのバクテリア水を粒餌に浸して与えているのです。 
 
  雌雄は同じ舟で一緒に飼育しています。(雌雄相互の刺激が必要です)
 
  220リットルの舟に25〜30匹の種魚を飼育しています。
 
  飼育水は、おおよそ3日間隔で半分程度を差し替えしています。(現在の飼育では給餌量と放匹数が多いからです)
  
  薄い青水のバクテリア飼育水です。(バイオバクテリアAnakas:アナカスは、飼育水の差し替え時に投入です)
 
 *バクテリア飼育魚達の産卵のご報告がとどき始めました。(とても嬉しく感じます)
 
   三重県の山口さんは正月明けから、すでに12腹が産卵したそうです。
   産卵時期の早い仔達ですが、稚魚達の立ち上がり状況も良く、
   1.5センチほどの大きさに成長しているそうです。
   現在、飼育舟の限界から5腹を飼育中だそうです。
   
   また、滋賀県のNさんも、昨日:2/1に産卵したそうです。
   昨年の11/末にお譲りした明二歳達の産卵でした。
   飼育環境が変わっても、予定どおり、想像以上の順調な産卵に感激されていました。
  
   産卵時期は、少し早い気もしますが、産卵するということは魚達が健康体であることの証です。
   健康体でなければ、抱卵しませんし、精子も出せません。産卵行動に入れません。
   バクテリア飼育による、魚達の健康度と産卵へ向けた熟成度の高さに、とても満足です。

< 2月第2〜3週初め飼育状況:まだ寒い日が続きますが、そろそろ産卵仕掛けの準備です ! (2/13) >

(ベランダ/バルコニーの産卵舟:20〜22度)

 ・2月中旬、まだまだ寒い日が続きます。
  梅の開花が例年よりも2週間遅れていると天気予報から流れてきます。
  しかし、日の出、日の入りの時間から春の訪れを感じてきました。
  
 ・種魚達は、18度のバクテリア飼育水の中で熟成しています。
 
 ・一部の種魚は、産卵水温の22〜23度の舟で様子を確認してみました。
  画像のように、とても体調が良く、産卵体勢が整い雌雄ともにホルモン分泌も良好、
  艶のある体色、そして凄い食欲に圧倒されます。
 
 ・メス腹もずいぶん柔らかくなってきました。抱卵状態も良好です。
  産卵口が赤紫色になってきたのも産卵のサインです。     

(ベランダ/バルコニーの種魚舟:18度)

 ・種魚達の飼育舟です。
  種魚の層は厚くしています。種を絞り込み、少ない数の魚に期待すると
  知らず知らずのうちに、魚にプレッシャーをかけてしまいます。
  魚にも、自分自身にも良い結果がでないように感じます。
  いくつかのグループに分けて、複数のペアーリングの準備が必要だと思います。
  
 ・各種魚、仕上がりのスピードは異なります。
  もう腹が柔らかく産卵しそうな魚、まだ腹が硬く抱卵していないような魚、
  人間の期待どおりにはいかないものです。
  魚の体調に任せ、焦らずいくことが大切だと感じます。
  
 ・2/20からの大潮。ここに、最初の産卵の照準をあわせていきたいと思います。

< 2月第4週の飼育状況:今年初めての産卵です。完璧な人工授精でした ! (2/21) >

(産卵仕掛け : 2/20の夕刻)

 ・予定どおり、2/20〜の大潮にあわせて、今年初めての産卵を仕掛けました。
 
 ・種雌雄ともに体調は万全です。メスの抱卵状態良好。オス達も歯磨き粉状態の濃い精子を出します。
 
 ・夕刻17時に魚巣をセットしました。22時頃、そっと産卵舟を覗いても産卵の兆候はありませんでした。
 
 ・私は、60×90センチのセメント舟で産卵させます。水温は22度前後です。
  Aバクテリア(浄化・機能活性化)は産卵舟に投入しています。(産卵舟は汚れますから)
 
 ・2/21の早朝、6時20分に産卵舟の様子を確認すると、昨晩まで追い行動の兆しもなかったオス達が
  凄い勢いでメスを追い回しています。まだ、魚巣には卵は産みつけられていませんでした。
 
 ・10分後に、メスが魚巣に入ります。その後をオス達が追います。産卵開始です。
  産卵開始を確認してから、人工授精に入ります。
  (自然に産卵が始まる前に、無理やり雌雄を絞るのは良くありません。慌てないことです)

(bPの組み合わせ雌雄)

 ・上段が種メスです。2〜4段目が使用した種オスです。
 
 ・メスは、強烈な龍頭の頬白赤勝更紗です。バランス良く、現代的特長を備えた良魚です。
  オスも各所に特徴あるエース級の5匹の精子にて人工受精をさせました。
  精子を絞ったオスの順は、
   1番容器:2段目の左→2段目の右→3段目の左→3段目の右→4段目です。
   2番容器:2段目の右→2段目の左→3段目の左→3段目の右→4段目です。
 
 ・人口受精用の容器を2個使用しました。
  容器の内側に白ワセリンを塗布して、各容器に250ccのリンゲル液を入れてあります。
  この方法ですと、ほぼ100%の受精が可能です。

(孵化舟に人口受精させた卵をまきました)

 ・良い人工授精でした。卵数も多く、色艶も良さそうです。
 
 ・90×150センチ(220リットル)の舟に新水を20〜22度調整して、
  その中に、人口受精させた容器をたすき状に、ゆっくりとまきました。
 
 ・明日の夕刻には受精状態がわかります。 

(近所の畑には水仙の花が咲いています)

         2012年バイオ飼育記録 bR