< 2月第1週の飼育状況:暖かい2月のスタートです。種魚達も産卵態勢が整ってきました! (2/3)  >

(東京:バルコニー飼育場)

・2月に入りました。今日の節分は「ぽかぽか陽気」、明日は「立春」です。
 南から暖かい空気が入り、関東は3月下旬〜5月上旬の陽気になりました。
 東京も18度でした。明日は一転、気温は10度以上低下し「雪」の予報です。
 これからが寒さの本番だとも思えます。しかし「日差しは明るく」確実に春へと進みます。

(明二歳種メス :2/3撮影)

・明二歳の種魚達も体色良く、特にメスは抱卵もあり大きく成長しています。
 負担をかけないように、短い時間で一匹、撮影してみました。

(明二歳種の飼育舟 :2/3撮影)

・東京のバルコニーの種魚達も冬眠から起こして3週間が経過しました。
 順調に産卵態勢を整えています。とても順調です。
 魚達は動きも活発になり春を感じ取っているようです。
 
・薄い青水の「さらさらの」バクテリア飼育水です。水温は18度です。
 朝、粒餌とバクテリアを混ぜた団子を与えます。
 昼と夕方に冷凍赤虫を与えています。
 
・産卵の組み合わせを想定している雌雄は同一の飼育舟です。
 (雌雄を一緒にすることで刺激し合い産卵態勢が進みます)
 
・バクテリアが腸内に根付いて、内臓機能の強化と免疫力が向上。
 さらに体調が整い、成長ホルモンと性ホルモンの分泌が良好になります。

(明二歳種メス :2/3撮影)

・メス達の体調は万全です。
 画像のように体色良く、頭〜尾まで輝いています。
 脂肪の乗りも良くなります。
 
・抱卵状態も良く(個々で異なりますが)ふっくらしてきました。
 卵管も紫色になって、いつでも産卵しそうです。

(明二歳種メス :2/3撮影)

・オス達の体調も万全です。
 前鰭に「追い星」がはっきりしています。
 軽く横腹を押してみると画像のように精液が出ます。
 濃い糸状の精液です。歯磨き粉のよな濃い精液が良い状態です。
 
・2/中旬からの産卵へ向けてマイペースでまいります。
 東京のバルコニーと小淵沢高原の大型ハウス飼育場での産卵に入ります。
 早い時期の稚魚の歩留まりの良さは、あまり期待できませんが、
 産卵することの確認を目的に進めていきます。

< 2月第2週の飼育状況:2/13:今春初の産卵!大潮の初日、予定通りの産卵を迎えました! (2/13〜14)  >

(東京の積雪 :2/8撮影)

・先日、2/8〜9にかけて記録的な積雪になりました。
 列島に寒気が居座り、南岸低気圧が次々と進んできます。
 今週末も関東では雪の予報です。雪害対策も大切です。

(今春初の産卵 :2/13撮影)

 
・2/13〜16までが大潮です。
 低気圧の接近もあり産卵の条件が整いました。
 早朝6時半、日の出とともに産卵が始まりました。
 
・昨日、2つの飼育舟に産卵仕掛けを行いました。
 私は産卵用の舟は使用していません。
 現在飼育中の舟に産卵藻等をセットします。
 
・バクテリア飼育です。5〜7割り程度の差し替えを行い、
 画像程度の透明度にします。水温は20度で行いました。
 バクテリア飼育水ですと、これぐらいの差し替えを繰り返しても
 魚達の体調は万全です。飼育水も汚れもバクテリアが分解します。
 新規に産卵舟に移す必要も無く、毎日、これを繰り返せば
 容易に産卵を進めていけます。
 
・「予定どおりの産卵!」、バクテリア飼育の威力だと感じます。
 魚達の健康なくして産卵は迎えられません。


・事前に産卵行動が確認できたので、
 今回は9割以上が人口受精できました。
 雌雄が魚巣に突っ込み産卵行動が激しくなるのを待ちます。
 
・どんぶりの内側に白ワセリンを塗布し、
 リンゲル液を300cc程度入れた中での人口受精です。
 (水温と同じ18〜20度で行います)
 
・オスの精液(今回は2匹)を絞り、メスの卵を絞り、
 再度オスの精液〜メスの卵と繰り返し、
 指先で軽く攪拌して、孵化用に準備した舟の網にまきます。


・卵数はあまり多くないようです。しかし飴色で良さそうです。
 全てのオス達の精液も濃く、とても良い人口受精でした。
 
・孵化用には、60×90センチの舟を準備しました。
 水深は17〜18センチ、20〜21度に設定です。
 
・エアレーションして、夕方からAとBバクテリアをお湯で沸かして
 その上水を投入します。無精卵のカビを抑制し分解させます。
 約4〜5日で孵化すると思います。
 
・100円均一のプラスチック洗面器に網戸を切って、
 洗濯ハサミでとめています。この上に受精させた卵をまきます。
 (孵化後に、網戸を取り除くと卵の殻等の汚れも除けます)
 さらに、鉄製格子網を重しにして沈めます。安価です。
 
・人口受精で使用した「どんふり」には、ほとんど卵は付着していませんが、
 少量は残るので、舟のすみに一緒に沈めます。
 
・あとは太陽光の直射(紫外線)の影響をなくすため、ファイロンで覆い、
 その上にスタイロホームやスダレで覆います。

(bP:産卵組み合わせ雌雄画像 : 2/13産卵)

・1段目が種メス(明二歳)画像です。
 2〜3段目が種オス(明二歳)画像です。
 
・人口受精では、1段目の2匹のオスの精液を使用しました。
 この画像:4匹のオスを主体に、飼育舟の中で自然産卵しました。
 
*今春は、ゆったりと構えています。
  「魚達が産みたいときに産めばいい〜」そのような感じで進めたいと思います。
  ゆとりが良い魚の創作に繋がるように感じます。
  人間が興奮し、一喜一憂することなく自然に近い状態を目指しています。


・毎年使ってい魚巣を天日干しです。(熱湯にて洗った後、干しています)
 ビニールの荷造りテープを裂いて、ぼんぼり状にして重石を着けて使用します。
 手作りで安価にできます。
   
・人口受精の準備もしました。今年も、この季節が来たと〜と実感します。
 小鉢の内側に白ワセリン(200円〜300円)を指で均等に薄く塗布します。
 (白ワセリンの代わりに、ラップを使用す方もおります)
 リンゲル液500cc(300円前後)を、各どんぶり等に150〜300cc入れて、
 その中で精子と卵を絞り、人口受精をさせる方法です。
 (人口受精に必要なものも、とても安価に準備できます) 

<小淵沢高原のハウス飼育場>

(ハウス飼育場 :2/14昼撮影)

・先週末:50センチ以上の積雪、
 やっと雪かきが終わったと思っていたら、また大雪です。
 今日〜明日で40センチの積雪が予想されています。
 
・ハウスは雪でつぶれないように縦支柱を施しています。
 さらに、ハウス内は屋根部の雪を溶かす目的で10度に加温します。
 耐風雪用のハウスを使用しても自然の力の凄さを感じます。

(ハウスでも初産卵 :2/14撮影)

・早朝7時、息子のTAKUYAから産卵(親魚)の連絡が入りました。
 慌てずに人口受精を指示しました。
 慣れない作業の中でしたが、スマホで撮影し画像を送らせました。
 (今日は雪かき作業もあり、明日、詳細な卵等の画像を撮影します)
 
・種親魚(期待の明四歳メス、オスと明三歳オス)の産卵でした。
 魚体が大きいため、人口受精には「ラーメンどんぶり」くらいの容器を使用しました。
 2容器分の卵が絞れたようです。
 TAKUYAは人口受精に慣れていません。また、ハウスには産卵舟数も多く、
 60×90センチの舟に、そのまま、受精卵をまかせました。
 少し「だま状」になってしまいましたが、リンゲル液内の人口受精なので、
 受精率は確保できると思います。

(bQ:産卵組み合わせ雌雄画像 : 2/14産卵)

・1段目が種メス(明四歳)画像です。
 2〜3段目が種オス(明三、四歳)画像です。
 
・人口受精では、3匹のオスの精液を同時に入れて行いました。
 精液の状態も良好でした。
 
・この早い時期に親の産卵が来るのに驚きました。
 早い時期の明二歳による産卵は予定がたちますが、
 親魚の産卵は、例年遅れ気味になる傾向があります。
 種親魚達が熟成し体調が良いことの証かもしれません。

< 2月第2〜3週初めの飼育状況:記録的な大雪に耐えて!順調な産卵が継続しました (2/15〜19)  >

<小淵沢高原のハウス飼育場>

(ハウス飼育場 :2/15午前撮影)

・記録的な大雪、小淵沢高原も一晩で1.5メートルに迫る積雪に襲われました。
 ハウスに縦支柱を施し、内部を暖房した効果か奇跡的に倒壊を防げました。
 また、鳥獣防止用の鉄外柵のおかげで、横からのハウスへの雪圧をも抑えることができました。
 関東各地では大きな被害が出でおります。お見舞い申し上げます。
 まだまだ、除雪作業に追われておりますが、皆様も体調や怪我に十分注意してくださいませ。
 皆様からのお見舞いのお電話やメールに感謝の気持ちでいっぱいです。
 本当に有難うございました。

<東京のバルコニー飼育場>


(バルコニー飼育場 :2/15早朝撮影)

・バルコニーも雪の吹きだまりになり、今回も30センチ以上の積雪になりました。

(雪の中の産卵 :2/15早朝撮影)

・今回の東京の積雪を、ここまで凄くなると予想していませんでしたので、
 前日に産卵仕掛けをしてしまいました。
 
・雪をかき分けて、飼育舟を覗いてみると産卵行動が始まっています。
 しかたなく、雪かきをしてから人口受精に入りました。
 
・雪かきに時間を取られてしまい、画像のように、ほとんどが自然産卵。
 ほんの少しだけ人口受精ができました。

(bR:産卵組み合わせ雌雄画像 : 2/15産卵)

・1段目が種メス(明二歳)画像です。
 2〜3段目が種オス(明二歳)画像です。
 
・人口受精では、1段目の2匹のオスの精液を使用しました。
 この画像:4匹のオスを主体に、飼育舟の中で自然産卵しました。
 魚巣に産みつけられた分だけ、産卵舟にセットしました。

(bR:翌日の受精状況 :2/16撮影)

・受精率は高いようです。
 画像では見にくいですが、魚巣の卵もしっかり受精しているようです。

(bPの腹:稚魚の孵化状況 :2/19撮影)

・2/13産卵の卵は孵化が完了しています。
 産卵時期が早く、稚魚は2000匹弱程度でしょうか。
 匹数は少ないですが、体のしっかりした稚魚も見受けられます。
 あまり期待せず、これからが本番と考えてじっくり進めます。
 
・今日(2/19)から、ゆで卵の黄身を布こしして与える予定です。
 産卵〜孵化の時点から、バクテリアAとBは投入しています。
 孵化舟の汚れを浄化してくれますし、稚魚の免疫力が上がります。

(bRの腹:稚魚の孵化状況 :2/19撮影)

・2/15産卵の卵から孵化が始まっています。
 産卵後、5日での孵化です。(孵化水温20〜22度)
 今日中に孵化は完了します。
 
・この腹は、自然産卵のわりには孵化匹数が多く、
 3000匹は超える感じです。

(ブラインシュリンプセット :2/18撮影)

・孵化に伴い、昨日からブラインシュリンプをセットしました。
 明日の夕方くらいから稚魚に与える予定です。
 
 *ブラインを沸かす容器中に、バイクテリアAとBを少量入れています。
  ブラインの沸きも良くなりブラインが長く生きています。
  また、なによりブラインのお腹にはバクテリアが根付きます。
  それを食べる稚魚の腸内免疫力が向上します。

< 2月第3週〜4週の飼育状況:順調に産卵が継続します!各腹の孵化状況も想定どおり! (2/20〜26)  >

(「中潮」の中での産卵 :2/20早朝撮影)

・2/20:潮目としてはお休みの時期(中潮)でしたが、
 飼育舟に仕掛けた産卵藻で種雌雄が凄い勢いで追っていました。
 
*私は、産卵期:常に種雌雄の飼育舟に産卵藻をセットしています。
  産卵舟に種魚をセットする方法はとりません。
  この方法ですと魚達の勝手で産卵行動が順調に進みます。
  多少の青水の中(バクテリア飼育水)でも、産卵行動がおこります。


・今春、一番の卵数でした。「ガッツリ産卵」という感じです。
 魚巣にも自然産卵で多くの卵が産みつけられています。
 人口受精でも、たくさん絞れました。
 卵数が多かったので、60×90センチの産卵舟へ直接まきました。
 洗面器の中では、卵の間隔がとれないほど数です。

(bS:産卵組み合わせ雌雄画像 : 2/20産卵)

・1段目が種メス(明二歳)画像です。
 2〜3段目が種オス(明二歳)画像です。
 
・人口受精では、4匹全てのオスの精液を均等に使用しました。
 卵数が多く、3回に分けてどんぶりに絞るため、
 オスの精液が十分に必要でした。(精液も温存が必要です)
 魚巣に産みつけられた分だけ、産卵舟にセットしました。

(bS:翌日の受精状況 :2/21撮影)

・受精率はとても高いようです。画像のように99%は受精しています。
 画像はありませんが、魚巣の卵もしっかり受精しているようです。

(bP、bRの腹:稚魚の状況 :2/21撮影)

・徐々に、稚魚の飼育舟が広がっていきます。
 
・各腹の稚魚達は、ブラインを食べて順調です。
 画像のように稚魚の体形も良く、ブラインを追っています。
 
・ブラインを沸かす量も増えていきます。
 産卵〜孵化〜稚魚飼育〜
 忙しくも楽しい時間が流れます。

(「小潮」の中での産卵 :2/23早朝撮影)

・2/23:「小潮」の中での産卵がありました。
 関東地方は、局所的に低気圧が発生し、
 朝方が「くもり」でした。その影響もあるのかもしれません。
 思わぬ産卵でした。
 
・早朝、種飼育舟の魚巣を確認すると、産卵行動が確認できました。
 ゆっくり産卵用の舟に水を張り、人口受精用のどんぶりにワセリンを塗布、
 表面を滑らかにするために、ワセリンを塗布した面にドライヤーをかけます。
 (人口受精させた卵の容器内へのくっつきを、さらに抑えることができます)
 そして、リンゲル液を注いで人工授精に入ります。慌てる必要はありません。

(bT:産卵組み合わせ雌雄画像 : 2/23産卵)

・1段目が種メス(明二歳)画像です。
 2〜3段目が種オス(明二歳)画像です。
 
・人口受精では、1段目の2匹のオスの精液を均等に使用しました。
 卵数は平均的でしょうか。3000〜4000個程度。
 もう少し精液が出て欲しいと感じましたが、
 リンゲル液の中の人工授精なので受精率は確保できると思います。
 
・この腹も魚巣に産みつけられた分だけ、産卵舟にセットしました。
 2〜3段目が種オスが精液を良く出していました。
 
・今春:2月の産卵は、とても順調にスタートしています。
 これから4月下旬までの産卵(予定)が、とても楽しみです。
 皆様からも、「バクテリア飼育魚達の産卵」のご連絡がたくさん届きます。
 産卵することが「健康体の証」です。とても嬉しく感じます。

bSの腹:2/20産卵→2/25孵化 : 2/25撮影)

・産卵ナンバー:bSの腹が孵化しました。
 20〜22度の孵化舟の中で、4〜5日で孵化が完了します。
 本日、2/26の早朝から「ゆで卵の黄身」を布濾して与えています。
 稚魚の立ち上がり(孵化状況:泳ぎ出し)は良さそうです。
 明日からはブラインに切り替えていく予定です。

bRの腹:2/15産卵→2/20孵化 : 2/25撮影)

・産卵ナンバー:bRの腹の稚魚です。
 孵化後5日、天気が良かったので産卵舟から魚巣を外しました。
 ブラインを追って群れています。
 現状の体形は良さそうです。
 尾の先に少し「しゃもじ形」が確認できます。
 あと2〜3日で、全体の尾開きの状態が確認できそうです。

(産卵態勢の種メス : 2/26撮影)

・抱卵状態の種メスです。
 この2匹は、すでに1回目の産卵を終えています。
 今週:28日からの大潮以降に2回目の産卵を迎える予定です。
 
・画像は早朝、餌を与える前のものです。
 この時点で柔らかくふっくらしていることの確認が必要です。
 餌を与えてからでは、種メスの腹は皆ふっくらしてしまい、
 抱卵を見極められません。
 腹は柔らかく、卵管部分も紫色に広がってきます。



応援宜しくお願い申し上げます。

金魚ランキングへの投票もお願い致します

         2014年バイオ飼育記録 bR