< 3月第1週の飼育状況:針仔の状況(3/1) >

3月1日:針仔の立ち上がり(泳ぎ出し)も良く、大きさ太さとも十分、体色良好!卵の黄身から給餌開始!

針仔の画像:給餌前 (3/1撮影)

 ・いよいよ3月、産卵本番です。桜の開花予想も出ました。
  寒い日が続きますが、今年の開花は例年より5日程度早いようです。
 
 ・今日も大潮ですが、東京は冷たい雨、屋根のないベランダでの「産卵舟の仕掛」は見送りました。
  (種魚も熟成しています。さほど潮見を気にせず、人間の体調や予定にあわせた産卵を考えていきたいと思います)
 
 ・2/27に孵化した稚魚も順調に立ち上がってきています。全ての魚が泳ぎ出しています。
 
 ・画像のように大きさもあり、しっかりした針状で色艶とも健康体です。
 
 ・孵化後、2日間は餌は与えません、3日目より、「ゆで卵の黄身を布こし」したものを与え、給餌の開始です。

給餌開始時の画像 (3/1撮影)

 ・画像のように、固めの「ゆで卵」を作ります。その黄身を2日間与えます。
 
 ・卵の黄身は、栄養素もあり、孵化したばかりの稚魚の腹内に、給餌の受け入れ態勢を優しく整えさせる効果、
  さらには、免疫効果も高まるとも言われています。
 
 ・ハンカチ等で布こしして、飼育舟の四隅、中心へ少しずつ搾り出します。(朝と晩に与えます)
 
 ・孵化後、慌ててブラインシュリンプを与えると、体調を崩したり、つい、ブラインをたくさん与え過ぎて、
  稚魚が逆にブラインに食べられてしまうこともあるように感じた経験もあります。
 
 ・この2日間の卵の黄身により、稚魚全体の状態(泳ぎ出し等)も整えられるように感じます。
  そして、内臓の準備が整った段階から生餌であるブラインに切り替えていくのです。
 
 ・この給餌の時期にあわせて、バイオバクテリアAnakas(アナカス)、A(浄化・活性化効果)とB(免疫力を高める効果)を
  投入開始します。
 
  (バイオバクテリア飼育により、限られた飼育環境や飼育時間の中でも、稚魚の飼育がとても楽になるとともに、
   大会クラスまでに仕上げることが可能となると考えています)

飼育舟の画像 (3/1撮影)

 ・リンゲル液にて受精させた舟、洗面器にて受精させた舟、産卵舟の中、計3舟が針仔で埋まりました。
  (3000匹以上は確実にいると思います)
 
 ・まだ、水深調整はしていませんが、今後は浅めにとっていきます。
 
 ・水温は、20℃をキープしていきます。(早い時期の仔引きはヒーターによる加温が必要です)

ブライン準備の画像 (3/1撮影)

 ・3/3(孵化後5日目)からは、いよいよブラインを与えます。
 
 ・ブラインの沸き具合の確認からも、画像のように、スチロールの中でサーモとヒーターにて30℃設定し、
  とりあえず2つの容器をセットしました。今後は稚魚の成長にあわせて、さらにブライン容器を増やしていきます。

< 3月第1週の飼育状況:針仔がブラインシュリンプを食べ始めました:(3/3) >

3月3日:孵化後5日目、針仔:卵の黄身→ブラインシュリンプへ順調に切替!健康体です!

針仔の画像:給餌直後 (3/3撮影)

 ・孵化後、5日目の早朝からブラインシュリンプに切替ました。
 
 ・画像のとおり、稚魚はとても調子良く、一方向を向き、群れとなって泳ぎまわります。
 
 ・稚魚の腹はブラインシュリンプを食べて赤くなります。(現在は、朝と晩の2回給餌としています)
 
 ・また、舟の中では、四隅等に、群れとなり、黒い大群となります。(らんちゅうも群れを作る習性があります)

針仔の画像:給餌30分後 (3/3撮影)

 ・バイオバクテリアAnakas(アナカス)、A(浄化・活性化効果)とB(免疫力を高める効果)を投入開始し、3日目となりました。
 
 ・3日間の連続投与で、飼育舟の中は、善玉菌が優先種となります。
 
 ・今後は、1回/3〜4日の間隔でバクテリア投与を継続していきます。
 
 ・浄化効果も見られます。産卵後の卵のかす等は分解されて無くなってしまいます。
 
 ・飼育水が安定し、とても楽な飼育を継続できます。



< 3月第2週の飼育状況:稚魚の状況(3/5) >

・2/12産卵(2/17孵化)、あきらめていた自然産卵の残り!
                           想像以上の匹数がバイオバクテリア水の中で成長!

・2/23孵化の針仔もブラインを食べて順調に成長!過密を避けて舟数を増やし放匹数にゆとりを!                      

2/17孵化の稚魚画像: (3/1撮影)

 ・2/12、私自身の体調が悪く、産卵舟を確認したときには、かなりの卵が親に食べられてしまっていました。
 
 ・しかし、産卵藻や舟底の卵を、そのまま孵化させバイオバクテリアを投入し、今日(3/5)まで、差し水程度で
  飼育してきました。少量の卵の黄身と、昨年の使い残しのブラインシュリンプを沸かして適当に与えてきました。
 
 ・正直、あきらめていました。しかし、今日は暖かく、水換えをしてみました。すると、その稚魚の数と大きさに驚きました。
 
 ・画像のように、飼育舟というより、「小さな池」のような状態でした。
  しかし、しっかりバクテリアは働き、稚魚は骨太で健康です。

2/17孵化の稚魚画像: (3/5撮影)

 ・稚魚は、1000匹弱程度でしょうか。やはり孵化した卵は少ないです。しかし、「血の継承」のためにも、
  残った魚を育ててみました。
  「産卵失敗」と思っても、想像を超えた孵化を確認することは過去にもありました。
 
 ・新しく汲み置きしておいた飼育舟に移し、ブラインを与え、バクテリアを投入しました。
 
 ・バイオバクテリア飼育水の中では、餌が少量でも、有機物が豊富なため稚魚は成長していきます。

2/17孵化の種親(雌雄)画像

 ・上の画像が種メスです。目幅、背幅ともあり、太くて「仔出しの良い」魚です。
 
 ・下の画像が種オスです。おのおのに特徴があります。
 
 ・自然産卵なので、どのオスの血が出てくるかはわかりません。 

2/27孵化の稚魚画像 (3/5撮影)

 ・孵化後7日目となりました。孵化率が高く、トロ舟は針仔だらけになります。
 
 ・この時点で、舟数を増やして、極力、過密飼育を避けます。
 
 ・まだ針状です。選別はしません。舟数を増し広げていきます。
 
 ・この腹は、すでに4舟となっています。近日中には、さらに広げる必要があります。
 
 ・稚魚の成長力、「バイオバクテリアAnakas(アナカス)」と「溶存酸素発生装置」の力で、
  稚魚はぐんぐん成長していきます。
 
 ・飼育水も安定し、ブラインを与えるだけで、とても楽な飼育が継続可能となります。

飼育舟の画像 (3/5撮影)

 ・各舟は、稚魚で占領されていきます。しかし、種魚が一番大切です。
 
 ・とかく稚魚に気持ちが移ります。種親の観察には特に注意が必要です。

種魚の画像 (3/5撮影)

 ・種魚も、バイオ飼育水の中で元気です。次の産卵まで養生させます。
 
 ・暖かかくなってきます。産卵も頻繁となりますが、飼育スペースや種魚の体調等を考えて無理のないようにしていきます。



< 3月第3週 : 厳寒地:TAKUYAの飼育状況紹介(3/12) >
 
 3/12:青水のバイオバクテリア飼育水!種魚も熟成!そろそろ厳寒地でも産卵の準備開始します!

 ・3月第3週に入りました。14日から大潮となります。いよいよい産卵期の本番を迎えます。
 
 ・3/10頃から皆様から(北は青森、南は九州)「産卵した!」とのご連絡もたくさん頂いております。
 
 ・また、雌雄の産卵のタイミングがあわない、種魚を落としてしまったとの残念な連絡も頂いております。
 
 ・人工的に少しずつ水温を上昇させて、魚に負担をかけないように産卵準備を進めても、
  中には、内臓の働きがついていけず体調を崩したり、病気の発祥により体調を崩してしまうケースが
  とても多いと言えます。
 
 ◎魚にとっては自然産卵が一番です。この早い時期に産卵期を人工的に誘発させているのは
  「人間の勝手」です。無理のない産卵、その種魚の熟成度を確認して焦らない産卵を心がけたいと
  思います。来月、4/中旬からは、だまって飼育していても自然産卵が始まります。
 
 ・また、この時期に種魚の体調を崩された方も、ここはじっくり回復させれば、今春の産卵は可能です。
 
 ・上手く産卵させた方々も、産後の種魚の養生と管理には細心の注意をはらって頂きたいと思います

 ・画像のとおり、TAKUYAの飼育舟では、まだまだ通常飼育です。これから産卵の準備に入る予定です。
 
 ・標高800メートルを超えるの高原では、朝は氷点下の寒さが続きます。本当に暖かくなるのはGW過ぎです。
 
 ・飼育水温だけは、すでに、17〜18℃まで上昇させてきています。
 
 ・朝と晩に、粒餌「蘭優」を湿らせて、消化しやすい状態にして与えています。
  昼間は、2〜3時間の間隔で冷凍赤虫を与えています。
 
 ・TAKUYAの飼育舟はご覧の通り、青水バイオバクテリア飼育水です。(差し水直後の画像です)
  2日に1回、バケツ2〜3杯:60リットル程度の差し換えを継続しています。
 
 ・バイオバクテリアAnaka(アナカス)は1回/3日の間隔で投与しています。
 
 ・早ければ3/下旬〜4/上旬に産卵を仕掛ける予定です。
 
 ・皆様、ご自分の飼育環境や時間的な余裕を考え、産卵期を設定すると良いと思います。
 
 ・とかく「産卵や孵化等」の情報が入ってくると気持ちは焦ります。しかし、マイペースが安全であり、
  今後の稚魚の成長にも良い結果へと繋がると感じています。
 
 ・各地の有名なブリーダーの方々も、まだ産卵準備段階とのことです。焦らないで頂きたいと思います。

 ・画像のように、明2歳の魚達も仕上がってきています。大きさも14センチぐらい、色上がりも良く健康です。
 
 ・メスの腹は柔らかく、オスの腹を軽く押すと精液が確認できます。
 
 ・雌雄の引数も、現状からはバランスがとれているようです。
 
 ・魚それぞれが、いろいろな特徴を親から継承しています。
 
 ・TAKUYAは今年初めて産卵にチャレンジします。失敗を怖がらずに進めて欲しいと思います。
 
 ◎良く「○○筋の魚」等と聞くことがありますが、私個人の見解(血の大切さ)といたしましては、筋の大切さよりも、
  種親として使う魚、そのものが、目指す「現代らんちゅう」としての要素を備えているかが大切だと考えています。
  種魚に傷はつきものです。どこかに魅力ある輝きのある魚を使って創作していくことが、血への拘りと考えています。



< 3月第3週の飼育状況:稚魚の状況(3/14〜15) >

     ◎ 2/17孵化、2/27孵化の稚魚も順調に成長!
                         想像以上の匹数に驚いています。舟が稚魚で占領されていきます!
          
     ◎ Sさんもバイオバクテリア飼育で種魚を熟成させ、
                         3/8、素晴らしい針仔の孵化に成功!今後の成長が楽しみです!

2/17孵化の稚魚画像: (3/14撮影)

 ・3/中旬、今年は、まだ梅の花が満開です。もうすぐ桜も咲くとのことですが・・・天候不順です。
 
 ・バタバタした毎日です。詳細な飼育状況はお伝えできません。ご了承願います。
 
 ・2/17孵化の稚魚、思っていたより孵化した匹数は多いようです。種魚に卵を食べられて1000匹くらいだと
  思っていましたが、2000〜3000匹はいると思います。
 
 ・針仔から、次第に稚魚らしくなってきました。体色も良いと思います。ブラインを食べています。
 
 ・バクテリア飼育水の中で、健康体です。
 
 ・まだまだ、選別は行いません。私は、確実に魚の状態が見極められるまで待ちます。
  その間は、舟数を増やして飼育していきます。この腹で、すでに3舟に広げて飼育しています。
 
 ・腹毎に成長過程は異なりますが、尾開き等、一ヶ月半くらいから確定してくる血も多いからです。
  選別ミスはしたくありません。
  (選別後の稚魚は、観賞魚のお好きな方等にお譲りします。生き物、生命の大切さを考慮した対応が大切だと感じます)

2/27孵化の稚魚画像: (3/14撮影)

 ・この腹は、人口受精が上手くいき、5000匹を超える稚魚が孵化したように感じています。
 
 ・同じく、舟数を増やして飼育していきます。
 
 ・すでに、5舟まで広げました。
 
 ・腹には食べたブラインが赤く見えます。

飼育舟状況の画像: (3/15撮影)

 ・親の舟は、もう3舟となってしまいました。今後は、雌雄を分けて、2舟のみとなってしまいそうです。
 
 ・稚魚の舟は、どんどん拡張していきます。限られたスペースを有効に使います。
 
 ・最初の段階では、トロ舟をたくさん並べていきます。本格的には120×120センチ程度の舟の設置も
  考えていきたいとは思っています。
 
 ・3/14からは大潮です。皆様から産卵したとのご連絡も頂いております。
 
 ・私は、先月に2腹引けているため今回は見送る予定です。しかし、この大潮の時期には、産みそうで産まない魚を仕掛て
  画像のように産卵のトレーニングは行います。 

Sさんの孵化画像 (3/12撮影)

 ・Sさんから、孵化のご報告を頂きました。(自然産卵ですが、2000〜3000匹は孵化していると思います)
 
 ・バイオバクテリアAnakas(アナカス)を上手に使い、種魚を熟成されております。
 
 ・早朝に産卵していたようですが、気がついたのは帰宅した夕方、しかし、画像のような素晴らしい針仔が誕生しました。
 
 ・本当におめでとうございます。これからの成長を期待しております。



  2006年3月12日18:29

TOMさん、こんばんは。
画像を添付いたします。
3月4日産卵(自然産卵)
3月8日孵化(孵化率50%ぐらい)
非常に状態の良い稚魚だと思います。
雌雄ともにバクテリア飼育で成熟させました。
その成果がジャミ・曲がりなど
非常に状態の良い稚魚だと思います。
不良魚の出現率の低さに表れていると思います。



< 3月第4週の飼育状況:稚魚の状況(3/20) >

   ◎ 稚魚も順調に成長!次第に青仔ぐらいになってきました!
          
   ◎ 次の産卵の仕掛も継続中です!無理せず、じっくりいきます!

2/27孵化の稚魚画像: (3/20撮影)

 ・先週末から春の嵐です。台風なみです。「屋外:ベランダ等のらんちゅう飼育」では強風が一番辛く感じます。
  ファイロンの重しに使っているレンガが飛んでいきます。
  仕方なく、プラスチックの洗面器に水を入れて重しにしていました。
 
 ・天気予報では、明日にも桜の開花があるかもしれないとのことです。
  隣の公園の「桜の蕾」もずいぶん膨らんでいます。
 
 ・稚魚達は、元気に成長しています。春です。日差しは強く日焼けしてしまいそうです。
 
 ・2/27の稚魚は孵化数が多すぎて、強風の合間をみては、舟を広げていきます。
 
 ・ブラインも、4本セットしています。朝昼晩を問わず、24時間ブラインが飼育舟にいる状況となっています。
  稚魚は、夜、暗くても、さかにブラインを食べています。
  (自分の生活パターンに合わせての給餌時間としています)
 
 ・一舟だけ、少し早いのですが、試験的に簡単な選別もしてみました。
  この腹は、フナ尾や未熟な仔も少ないように感じます。
 
 ・画像のように、針仔から青仔へと成長してきています。
 
 ・この腹が当たっていれば、飼育環境を考慮すると、一腹で一年間、十分楽しめます。
 
 ・しかし、種魚達にとっては、これからが産卵の本番です。メスは卵を持ち、オスは追いほしが出ています。
  無理をさせないよう、産卵の仕掛は継続しています。

産卵舟の種魚画像: (3/20撮影)

 ・画像のように、産卵前の雌雄は艶々しています。(水温は22〜23℃としています)
 
 ・明二歳ですが、迫力も出できています。
 
 ・私は、産卵舟の水質を容易に維持させるため、Aバクテリア(浄化・活性効果)の上水を投入しています。
  産卵への刺激は減るように感じますが、熟成した卵、無理のない産卵を可能としてくれます。
 
 ・予定どおりに産卵しないのが常です。とうとう、先週の大潮には産卵しませんでした。
 
 ・今月も2月と同様に、大潮から少し遅れての産卵になりそうです。
 
 ・まだ3月、焦る必要はありません。魚の体調に任せます。
 
 ・孵化させた稚魚舟の飼育水温も20℃以上に保ちたいものです。
  当然、ヒーターを使用するため凄い電気代となります。ブレーカーがとばないように注意も必要です。
 
 ・皆様から「産卵したよ!」と連絡を頂いております。受精率も良いようです。
 
 ・記載させて頂いた「人口受精の方法も参考になった」とのメールも頂け、大変嬉しいです。
 
 
 
  2006年3月15日 8:22
 
  おはようございます、TOM様
  宮崎のKと言います。
  先日人工授精の件でお尋ねしたものです。
 
  今朝、産卵してくれました。
  ご指導いただいたように、すべて準備してのぞみました。
  ボールの周りに卵がつきましたが
  何とかうまく出来たように思えます。
  雌の方が前回より卵の数は少ないように感じられますが
  成功していれば受胎率は良いはずですから
  楽しみです。
 
  これからもいろいろとご質問するかもしれませんが
  よろしくお願い致します
  HPのほうも毎日たのしみに拝見させていただいております。
 
  今後ともよろしくお願い致します
  またご報告させて頂きます
 
                       宮崎県 K
 
 
 
  2006年3月17日 23:22
 
  こんばんわ、TOM様
  その後の経過をご報告したします。
  結果から言いますと、成功しました。(と思います)
 
  昼過ぎに、舟を覗いてみるました。
  魚巣には白くなった卵が目立っていましたので
  失敗かと思いました。
  どうしてか不精卵は目につきます。
 
  まずは、ボールを見てみました
  ボールについた卵です。
  これを見たときにはびっくり致しました。
  白くなった不精卵は数えるくらいで
  ほとんどが透明な卵でした。
  受精率90%以上です。
  
  後魚巣をじっくり見ましたが、白い卵に隠れて
  透明な卵がありました。
  おそらく白い不精卵は、人工授精する前に少し自然産卵していたのでしょう。
  ボールに残っている卵から考えると
  受精させ魚巣にまいた卵はほとんど受精卵になっていると思います
  卵の数が思ったより少なかったですが、これだけの受精率ですから
  楽しみです。
  後は孵化してからがはっきりとした答えがでることでしょう。
 
  反省点としては、もう少し早く産卵に気づき人工授精をさせていればと思います。
 
  ご報告まで
 
                                 宮崎県 K

< 3月第4週の飼育状況:稚魚の状況:追加掲載(3/21) >

◎ 2/17孵化の稚魚も順調に成長!青仔へ・・・冷凍赤虫も食べ始めました!



2/17孵化の稚魚画像: (3/21撮影)



 ・3/21、久しぶりに安定した天候となりました。暖かく風もなく、東京では桜の開花が発表されました。
 
 ・午前の暖かい時間に、2/17孵化:稚魚の第一回目選別を行いました。
 
 ・ベランダには屋根がなく、直射日光が降り注ぎます。青水も進みます。(日射病で倒れそうです)
 
 ・青水の中でも、しっかりバイオバクテリアは働いています。酵素による虹色の泡、糞の分解状況から
  バクテリアの活性度がわかります。
 
 ・この程度の青仔の大きさになると、選別も楽になります。選別ミスもなくなるように感じます。
 
 ・すでに青仔となっています。画像が悪くすみません。ヒーターの太さとの比較から成長度をご確認ください。
 
 ・冷凍赤虫を与えると、飲み込んだり出したりしながら全て食べてしまいました。
 
 ・ベランダは、養魚場と化しています。



< 3月第5週の飼育状況:同時に2腹が産卵!(3/27) >

◎ 3/27早朝、6時〜 同時に2腹が産卵、「大潮前」久しぶりに予定産卵に成功!

ベランダ越しにサクラが開花: (3/27撮影)

 ・サクラが開花してきました。幹の下の花から順番に上へと開花が進みます。(温度差ですね)
 
 ・3/最終週。産卵に適した天候となりました。三寒四温は繰り返されますが、確実に暖かくなってきました。

産卵舟の画像: (3/27撮影)

 ・昨日の夕方から、種魚達が「ソワソワ」していました。雌雄を汲み置きした新水に合わせました。
 
 ・前回までは、恥ずかしいですが「不意をつかれての産卵」でした。
  しかし、この時期になると、前日には、メスが舟の淵を泳ぎまわったりします。事前に産卵の兆候をキャッチできます。
 
 ・産卵舟の水温を23℃に設定したつもりが、隣舟のサーモを調整してしまい、実際には20℃での産卵となりました。
  (結果としては、少し水温を下げたことが産卵を誘発させたのかもしれません)

人工授精の準備画像: (3/27撮影)

 ・6時に産卵舟を見にいきました。予想どおり産卵行動です。魚巣、舟の淵を良く見ると産卵が始まっています。
 
 ・昨晩は、疲れていて、人工授精の準備はしていませんでした。
 
 ・産卵が始まっていても焦る必要はありません。(勝手に産卵は進んでいますが、すぐには産み終えません)
 
 ・ゆっくり、ガラス容器にワセリンを指で塗布します。そして、点滴容器内のリンゲル液を注射器で抜き取ります。
 
 ・容器には50cc注入しました。この間、10分以上はかかっています。

1腹目:人工授精の画像: (3/27撮影)

 ・1腹目は、今年初めて使うメスでしたので「リンゲル液での人工授精」により引いてみました。
 
 ・画像のように、飴色の卵を受精させて新水20℃の舟へ平均にまきました。
 
 ・固まることなく綺麗に並んでいます。
 
 ・上段がメス、下段がオス達です。オスの精子は均等についています。

2腹目:人工授精の画像: (3/27撮影)

 ・2腹目のメスは、先月:2/23に産卵させた種魚です。2番腹です。(一ヶ月たち、ちょうど良い腹の出来となっていました)
 
 ・よく1番腹の仔が良いと言いますが、私の経験からは、2番腹から良い仔が多く出るのが常となっています。
 
 ・洗面器による人工授精で、画像のように4つの洗面器分が引けました。
 
 ・産卵舟には、この2腹が混ざった状態で受精しているようです。
 
 ・この腹!、この時期!「期待の腹」となりそうです。(今回も卵数の多さに驚きました)



< 3月第5週の飼育状況:もう1腹が産卵!稚魚の成長等(3/30) >

 ◎ 3/28の早朝、もう1腹が産卵、2月孵化の稚魚も成長!しかし油断禁物!

ベランダ越しのサクラが満開: (3/30撮影)

 ・ベランダ越しのサクラが満開となりました。
 
 ・しかし、昨日からとても寒く、2月中旬の気温となっています。
  各地から積雪とのご報告も頂いております。
 
 ・まだ3月、東京でも過去には4月の上旬に雪が降ったことがありました。
  「油断大敵」、飼育時の水温管理等には注意が必要です。

3/28:孵化時の画像: (3/28撮影)

 ・3/27(月)に2腹、そして、翌日の3/28(火)に1腹引けました。
 
 ・産卵は「いっきに」やってきます。このメスは産卵行動があるものの、なかなか産卵しませんでした。
 
 ・早朝6時には、がんがんオス達に追われていました。様子を見ていましたが産卵しません。
 
 ・メスも産卵したくて苦しそうです。メスの腹を軽く押しても卵は出ません。
  しばらく雌雄をそのままにしておきました。
 
 ・しかし産まれません。これ以上追わせていると種親がボロボロになってしまいます。
 
 ・メスを掴み、産卵口を指先で刺激してあげます。(指はイソジンで消毒します)
  こうすると、産卵口の薄い膜が破れて産卵がすすみます。
  (慣れた方は、針や草の茎で産卵口を開くとの話も聞きます)
 
 ・黄色い卵が出てきました。オス達は、昨日から連投ですが、確実に精子が出ています。
  
 ・人工授精により産卵させました。容器がなく、画像のように「食器」を使いました。これでもOKです。

受精状況の画像: (3/30撮影)

 ・受精率も高そうです。人工授精により、孵化舟にまいた卵は100%の受精です。
 
 ・もう、受精卵が黒色になってきています。今日の夕方か明日には産卵が始まります。
 
 ・産卵舟の中の受精状況も、なかなか良さそうです。

2月孵化の稚魚の成長画像: (3/29撮影)

 ・2月孵化の稚魚も成長してきています。
 
 ・バイオバクテリア飼育水の中で大きくなっています。
 
 ・ブラインシュリンプも多量に必要となります。

ブライン給餌時の工夫画像: (3/29撮影)

 ・ブラインシュリンプは特に厳選した商品を使います。まずは品質の良さ、そして孵化率です。
 
 ・インターネットの仲間を通じて、より良い品質のブラインシュリンプの情報が届きます。
  今年のブラインも最高水準です。(産地や、その年の出来でずいぶん違います)
 
 ・ブラインの品質は稚魚の成長はもちろん、健康を維持するうえでも大切です。
  沸きの悪いブラインを使用すると、飼育舟の汚れや稚魚の消化不良にもつながります。
 
 ・画像のように、赤色に良く沸いています。孵化後のブライン幼生と卵殻との分離も良いです。
 
 ・また、T氏が、100円均一のバケツの底に穴を明けて、瞬間接着剤で細いホースを繋げた
  ブライン採取器を作ってくれました。 とても容易にブライン採取が可能となります。 

飼育設備の不備が招いた失敗: (3/30撮影)

 ・引越し後の慌しさに怠けて、いままで使用していた飼育設備をベランダに設置しての「仮設飼育環境」です。
 
 ・ヒーター容量を考慮した電気器具を使用していませんでした。
 
 ・画像のようにコンセントが焼けて、電源が切れてしまいました。この事故で稚魚を少し犠牲にしてしまいました。
  (電源を2系統に分けておいたので被害は少なくすみました。しかし、反省が必要です)
 
 ・皆様も、不在時の停電は一番危険です。保温以上にエアレーションの停止は全滅につながります。
  今回は早く対応できたので被害も最低限に抑えられました。良い薬となりました。
 
 ・エアポンプ等も故障することがあります。(非常時に備えて、もう1台の予備の用意しておく必要があると思います) 

Sさんの稚魚の成長報告: (3/27撮影)

 ・Sさんから、稚魚の成長の経過報告を頂きました。
 
 ・遠くからの撮影で小さく見えますが、お電話では、とても順調に成長しているとのことです。
 
 ・自然産卵で、産卵後の無精卵や殻等は、バクテリアで分解され、飼育も手間いらずとのことです。
 
 ・今後の成長を期待しております。
 
 
 2006年3月27日 22:00
 
  TOMさん、こんばんは。
  先日、画像をお送りした仔の経過報告です。
  (孵化後、19日目です)
  給餌は、1日2回です。
  バイオバクテリアの活性も良く、死魚はゼロです。


         2006年バイオ飼育記録 bS